反強磁性と強磁性複合体でH-Mヒステリシスカーブのゼロ磁場Hがずれる現象。ある種の物質(スピン構造やドメイン構造による)を磁場下で冷却すると起こる。
また、ネール温度も上昇する。例えば、4nmコバルト粒子を反強磁性物質内にいれるとNeel温度が10K->290Kになる。(Nature 423 (6942), Jun 2003)
用途:強磁性物質の磁場方向のピン留めに用いる。これ(critical thickness)を薄くすることが微細化に重要。
以下は三俣(東北大学)先生のセミナーを聞いて理解したこと。
E=-HM cos t + K1 cos t - K2 cos^2 t
K1: 交換バイアスの大きさ。
起源: sum S .ne. 0 になる(界面の)spin frustration,
反強磁性のスピン配向は 3Q(triple Q), AF-I, TI等あるが、3Qはsingle domainでintrinsicに交換バイアスを起こすspin frustration構造を持っている。その他はmultidomain構造にするとspin frustrationを起こす構造になる。
domain wallの厚さ(AF磁壁の大きさ)はcritical thicknessに対応している。domain wallが薄いほどcritical thicknessが小さくできる。
domain wall thickness = sqrt( -J S1 S2) / sqrt D
S1 S2がspin構造によって異なる。
domain wall thickness = sqrt( -J S1 S2) / sqrt D
S1 S2がspin構造によって異なる。
3Q:TI:AF-I=sqrt(3):sqrt(2):1、(逆数かな)
XMCDはH-Mカーブのヒステリシスの差であるが、必ずしもK1の大きさに対応しない。
ref.
Mauri: AF-F domainwall model
Malozenoff: random field model
Koon: '97: model
Schulthess , Butler : '98: model
Nowak JAP 89, 7269 '01, simulation
Kimm Stamps: APL 79, 2785 '01, 点欠陥
Sakurai: JAP93 8615、面欠陥
Endoh: JPSJ, 30, 1614
日本応用磁気学会誌, 28, 55 '04,がcritical thicknessをまとめてくれている。
XMCD
Ohltag: PRL91, 017203
Tsunoda JAP101 09E510 '07
Ohltag: PRL91, 017203
Tsunoda JAP101 09E510 '07